2004年2月19日 文京区議会議員 鹿倉泰祐への区長・教育長の答弁
この答弁を聞いての私の感想は以下の通りです。
@答弁への熱意が感じられないこと。質問に正確に答えない。
A子育てに関する縦割り行政を改める気配が毛頭なく、バラバラ行政の無責任。
B教育政策は、思いつきトップダウンで、教育委員会を無視ともいえる越権行為。
C地方分権に対する認識不足と文京区の予算編成においての無責任。
皆さんはどう思います?

(区長答弁)

鹿倉議員のご質問にお答えします。

最初に、イラクへの自衛隊派遣に関するご質問にお答えします。私は、非核・平和を希求する者として、イラクの一日も早い復興と平穏を強く願っております。このイラクへの人道復興支援は、国際的な協力のもとで進められているものであり、日本にも大きな期待が寄せられております。自衛隊派遣は、この人道復興支援策として、国会の場で審議され決定されたものであります。したがって、反対をする考えはありません。

次に、私の施政方針についてのご質問にお答えします。地方分権と三位一体改革についてのお尋ねですが、平成十二年の地方分権一括法施行後地方分権推進の最重要課題は、国から地方への税源移譲をはじめとする地方税財政基盤の拡充強化であると考えております。そうした意味で、現在進められている三位一体改革の推進は欠かすことのできないものであります。

三位一体改革の柱の一つである税源移譲については、従来より税収の安定性を備えたものとして基幹税による移譲を求めてきたところであります。国の十六年度予算においては、十八年度までに所得税から個人住民税への本格的な税源移譲を実施するということとし、当面の措置として所得譲与税を創設し、地方に税源移譲するものでありますが、不十分な点については、今後とも、全国市長会を通じ国にその推進を働きかけてまいります。こうした、改革の推進に伴い、各地方自治体は、自らの財源と判断で地域のあり方を自己決定し、自己責任を負うことになり、今まで以上に自主性、自立性を持った行財政基盤の整備を図っていくことが重要になってまいります。

さらに、私は自治体経営に責任を持つ者として、国に要望を出すだけではなく、地方分権時代に耐えうる行財政基盤を確立するためにも、三位一体改革による税源移譲の有無にかかわらず、効率的でスリムな行政の実現を目指す行財政改革を、是非推進してまいりたいと考えております。

 なお、三位一体の改革による本区への影響額についてですが、現時点で影響額が明らかとなっている国庫補助負担金の削減額のみを集計すると、約五億円程度となります。また、本区への所得譲与税の配分額については、現時点では区への配分額の算定方法等の細部が示されておりません。したがって、配分額を見積もることは困難であります。

 

 次に十六年度予算編成についてのご質問にお答えします。まず、財源調整申請書についてのお尋ねですが、平成十六年度の予算編成から財政課の査定を廃止し、各部が割り当てられた枠内で、事務事業評価を基に主体的に予算編成ができるようにいたしました。各部枠については、政策枠として予算の増額を行った外、人員削減に対しても削減相当額を予算枠に積み増しております。

また、財源調整については、積極的に事業の見直しに努力したものの、新たな区民ニーズに応えて行くことなどの理由によって、各部の要求限度額と要求額とに差が生じた場合に行いました。財源調整は、あくまで新行財政改革推進計画による効果や事業見直しによる効果が現れるまでの間、各部枠に財源不足が生じた場合の例外的な措置として設定したものであります。

なお、借入額については、今後の事業見直しや職員定数の見直しによる効果、さらに、各部の執行努力による効果などにより、計画的に返済するものであります。

 

次に、NPM予算編成システムの廃止についてのお尋ねですが、NPM予算編成システムは、均衡財政への取り組みで培ってきた手法に、民間の経営手法の長所を加えたもので、「成果主義」「分権志向」「経営努力」「複数年度予算の考え方」を取り入れたものであります。このシステムにより、一般財源ベースで十九億円の削減効果を生み出すなど、「新生文京の礎を築く」ために評価すべき結果を残したものと考えております。

また、このシステムは全国的にも注目されているものでもあり、これからの自治体経営において効果的な手法となっていくものと私は確信しております。したがって、このシステムを廃止する考えはありません。

次に、予算編成会議についてのお尋ねですが、予算編成会議での資料は、長としての予算調製権の中での検討経過における資料であり、議会における予算審議で用いられる資料とは自ずと異なるものと考えております。

 

次に、新行財政改革推進計画に関するいくつかの質問にお答えします。ご案内のとおり、昨年九月に公表した新行財政改革推進計画の素案には、千八百件を超える区民意見が寄せられ、その全てに区の見解を示しました。保育園、児童館などの民間委託を危惧する区民意見、寿会館と入浴施設の存続を求める意見がその利用者から数多く寄せられた一方で、民間委託や入浴施設廃止に賛意を示す意見も少なからず寄せられております。意見の中には、相反するものもあり、そのすべてに応えることは困難でありますが、適切な見直しを行い、より分かりやすく今回の計画案を示すことができたもの考えております。また、区民意見の総数についてですが、意見募集期間中に寄せられたものが千八百七十六通、その後に寄せられたものなどが約百四十通、陳情は二十一件で約四万九千筆となっています。

現在、寿会館、保育園、児童館などを含む区内百十以上の施設において、計画案をご覧いただけるよう配置しております。このことは、一月一日号以降三回にわたり区報に掲載し、区民の皆さんに広くお知らせをいたしました。なお、見直し内容の区報への掲載については、紙面の制約や発行時期などの問題もあり予定しておりませんが、区ホームページに計画案の全文と区民意見に対する区の考え方を掲載いたしました。

また、計画案全体についての説明会は考えておりませんが、関係団体への説明については、必要に応じて、所管部で対応しております。計画は、本年度中に策定いたしますが、今後、具体的な検討にあたって、利用者をはじめ、区民の方々のご意見を伺いながら着実に推進してまいります。

 

次に、財政調整基金からの繰入金についてのお尋ねにお答えいたします。

地方財政法では、決算剰余金が生じた場合には、基金への積み立て又は地方債の繰り上げ償還の財源に充てることを義務付けております。しかしながら、この決算剰余金については、事業執行の結果生じるものであり、将来の財政見通しを策定する場合にはその額が不確定であることから、歳入の繰入金及び歳出の積立金には含めていないものであります。なお、今後の財政調整基金の取り崩しについては、基本構想実施計画を策定する中で、検討してまいりたいと考えております。

次に、人件費の削減見込み額についてですが、平成十七年度以降の職員の具体的な削減内容については、今後、具体化するものであります。削減見込み額はあくまで、職員の人件費の三割相当額が削減できると想定したものであります。実際の委託化、非常勤化の内容によって削減見込み額が、異なるのは当然のことであります。なお、非常勤化については、人事管理上の問題もあり、経費の削減だけで、判断すべきものではないと考えます。

 

次に、シビックセンターの改修コスト等についてのお尋ねですが、シビックセンターの、平成四十五年までの三十年間における改修コストは、約二百三十二億一千三百万円と推計しましたが、実際の改修にあたっては、改修時期や方法等により金額は変動するものと考えております。シビックセンターのランニングコストについては、平成十四年度は、約十四億円でありますが、テナント使用料等が約四億円ありますので、実質、約十億円となっております。ランニングコストについては、常に削減に努めているところでありますが、今後も、各種業務の仕様の見直しや整理統合などにより、一層、効率的な運営を図ってまいります。

なお、シビックセンターは、区役所庁舎、公会堂をはじめとする各種区民施設や郵便局等の区民便益施設を併設しており、年間約二百五十万人余の来場者に利用されている、他に例を見ない総合的な複合施設であります。したがって、この多くのシビックセンター利用者が、快適に利用できるよう管理運営することが、区民福祉の充実につながるものと考えておりますので、売却等は全く考えておりません。

 

次に、高齢者クラブへの支援、寿会館について地域福祉計画と整合性ある検討を、とのお尋ねですが、寿会館は、高齢者の憩いの場として、また、高齢者クラブの活動拠点として運営してきましたが、昭和六十年と平成十四年とを比較した場合、高齢者人口が四十三%と大幅に増加しているにもかかわらず、寿会館の利用者は逆に十八%減少してきております。このことは、高齢者の状況やニーズが変化してきていることを示すものであります。そこで、文の京ハートフルプラン地域福祉計画においては、そうした変化や多様化した状況に対応するため、介護予防や社会参加、自主的な活動への支援等の諸施策を計画化しております。

一方、このたびの計画案は地域福祉計画等と同様に基本構想を実現するためのものであり、寿会館から地域交遊館への転換は、基本構想でお示ししている「既存の区の施設の複合的な有効活用を図っていく」ものであります。地域福祉計画等に示された各種の高齢者施策は必ずしも従来の寿会館のみで行われるものではなく、可能な限り広く各施設において実施すべきものです。

例えば、高齢者クラブ等の活動支援については、今後、地域交遊館だけでなく、より身近な所にある生涯学習館、区民会館、学校施設等地域の既存施設の活用を図るよう、利用者のご意見を伺い、諸課題を整理しながら検討してまいります。

 

次に、地域交遊館はモデルケースとして行うべき、とのお尋ねですが、寿会館は、各館ともホールと和室が二室から三室で構成されていますが、計画案にあるように、高齢者の憩いの場としてだけでなく、基本構想にある世代間の交流など多目的な活用を図ることができるよう地域交遊館へと転換するものであります。今後、施設の現況や地域の特性を考慮し、利用者の方々のご意見を伺いながら、必要な整備を進めてまいります。

 

次に、入浴サービス廃止に関してのお尋ねですが、ニーズの調査については、各寿会館に出向いてのアンケートや利用状況の調査等により把握しております。老人福祉センターの分館化につきましては、高齢者施策の充実のため、湯島寿会館を分館とするもので、他の寿会館に拡大する考えはありません。

 

次に、区内施設を巡回するコミュニティバスの実現についてお答えいたします。

コミュニティバスについては、単に区民の足の確保だけではなく、区全域の交通網との関連や福祉、観光領域等幅広い視点から、目的をより明確にする必要があります。導入にあたっては、一定規模の需要と採算性の確保等が課題であり、なお、調査・研究の必要があります。したがって、ご質問のような区内施設を巡回するバスは考えておりません。

 

次に、保育園の民営化についてのお尋ねですが、計画案では、民営化にあたり、六か月程度の期間を設け、保護者の方々と民営化の諸課題を検討する場を設けることとしております。すでに、「新行財政改革推進計画における保育園のあり方検討協議会」を設置いたしまして、検討を開始しておりますが、その中で、公立保育園のあり方についても検討項目の一つとしており、公設公営保育園の果たす役割等について保護者の方々と協議してまいります。

 

次に、子育て支援に関するご質問にもあります子育て環境整備全般を検討する機関の設置、及び、担当セクション設置についてお答えします。次代を担う子どもたちを育成する環境の整備は、重要な課題であると認識しております。このため、子育て支援は、地域福祉計画の子育て支援計画において体系化し、地域福祉推進協議会のご意見をいただき様々な施策を展開しております。したがって、この体系をもとに各セクションにおいて十分調整し、施策を遂行しておりますので、ご提案の「子育て支援検討協議会」及び担当セクションの設置は、考えておりません。

 

また、福祉作業所に関するお尋ねですが、大塚、小石川両福祉作業所は、調理室など設備等を整え、以前よりご要望の高かった給食の実施など、支援費制度上の指定施設とするとともに、併せて、法人の経験やノウハウを活用して柔軟な施設運営を目指し、委託化を計画したところです。委託化にあたっては、円滑な移行ができるような方策、事業者選定に当たっての保護者代表の方のご協力など、今後とも保護者会を通じ利用者及び保護者の方のご理解、ご協力をいただきながら進めてまいります。

 

次に、子育て支援と教育改革区民会議についてのご質問にお答えします。まず、「日本一の教育のまち」の具体像についてのお尋ねですが、学校教育はもとより、家庭や地域の教育力を高めるためには、家庭・学校・地域・教育委員会が一体となって教育改革に取り組むシステムづくりがなければ実現は困難であります。

そこで、区立の小学校、中学校及び幼稚園における文京区にふさわしい教育のあり方について検討するため、昨年十月に教育委員会の附属機関として教育改革区民会議を設置いたしました。

 教育改革区民会議は、「日本一の教育のまち」を実現するための第一歩と考えております。教育改革区民会議での検討を契機に区民の皆様の教育への関心が高まり、区を挙げて教育改革に取り組み、文京区にふさわしい教育改革を実現して参りたいと存じます。

さらに、生涯学習の分野においても、今般の構造改革特区提案を契機に、(仮称)文京アカデミー構想の実現に向けた検討に着手してまいります。これは、区内大学、NPO、企業等との緊密なネットワークを構築し、新たな人材開発や、キャリアアップ事業の開設、産学官の連携による研究活動の推進、地域資産を活用した文化・芸術活動の活性化など、まさに区内全域をキャンパスとした「生涯学習都市文京」を目指すものであります。

私はこの学校教育・生涯学習の両輪を一層充実することにより、真の「日本一の教育のまち」を実現してまいる所存でございます。

 

最後に、一貫教育と教育委員会の関係についてのご質問にお答えします。教育委員会の性格についてのお尋ねですが、私は、教育委員会が政治的中立と教育の安定を確保するという原則を実現するために置かれ、教育、学術及び文化に関する事務を担当する重要な執行機関であると認識しております。しかしながら、地方自治体の長である私は、基本構想の実現に向けて、区政全般に責任を持って執行にあたっており、その中に教育行政も当然にはいっているものと考えております。

 

(教育長答弁)

はじめに、新行財政改革推進計画に関するご質問にお答えします。まず、図書館の民間委託についてのお尋ねですが、ご案内のとおり、平成十四年度に「図書館運営の望ましいあり方検討会」を設置し、区民サービスの充実はもとより、今後の図書館サービスのあり方など、多角的かつ総合的な見地から十分な検討を加え、その報告書を議会にお示ししましたと同時に、委託導入の方向性を踏まえ、平成十五年度より、真砂中央図書館など三館において、カウンター業務委託を開始したものでございます。

委託の開始後は、窓口対応が良くなった、レファレンスカウンターができて便利になったなど、多くの区民の皆様から高い評価を頂いているところでございます。また、第十九回の「文京区政に関する世論調査」結果においても6割以上の方から、図書館のカウンター業務の民間委託について肯定的な回答が寄せられております。こうしたことから、カウンター業務委託の拡大を含め、図書館運営の効率化に努めてまいる所存でございます。従いまして、改めてご提案のような検討をする考えはございません。

 

次に、学校給食の調理業務委託についてのお尋ねですが、「文京区立学校給食のあり方検討委員会」の報告を受け、学校給食のあり方に関する基本方針を教育委員会で決定し、平成十二年度から給食の委託を開始しております。翌年度以降については、学校や保護者の方の意見をおききし、前年の状況も検証しながら、順次委託を進めているものでございます。今後とも、学校給食は教育の一環であるという基本認識に立った上で、民間の専門性を十分に活用しながら、安全を第一に学校給食の充実に努めて参ります。

 

次に、教育改革区民会議に関するご質問にお答えします。教育改革区民会議に保育関係者の委員を追加するとともに、保育担当職員の会議への出席を求める、とのお尋ねですが、教育改革区民会議は、区立の小学校、中学校及び幼稚園における本区にふさわしい教育のあり方を検討するために設置し、教育の広範な課題を所掌事項としていることから、教育に関係が深く、かつ、幅広い視野をお持ちの方々に委員をお願いしているところでございます。また、幹事は、条例で、教育局職員のうちから、教育委員会が定めるとしてございます。

なお、教育改革区民会議の幼児教育部会では、先の会議で、幼保一元化について審議する際に、区内保育園の保護者の方に会議へご出席いただき、貴重なご意見をいただきました。さらに、次の会議では、保育担当職員の出席を予定しております。

今後も、審議の過程の中で、委員以外の方々に会議へご出席いただき、幼保一元化に対する幅広く示唆に富むご意見をいただけるものと考えております。

 次に、一貫教育に関するご質問にお答えします。まず、幼・小・中一貫教育の検討について、いつ、どこで、どのように決定されたのか、とのお尋ねですが、来年度の新規事業として、幼稚園、小・中学校が連携して教育を行うことについての研究を企画いたしました。その後、教育委員会事務局で原案を作成し、予算要求を行い、予算決定手続きに則って決定されたものです。内容といたしましては、幼稚園、小学校、中学校において、教育課程上の連携や交流を工夫しながら、一貫教育の可能性と効果について、実践的な研究を行うモデル校事業と考えております。

 

次に、「一貫教育」については、教育委員会の場で改めて審議する課題ではないか、とのお尋ねですが、この度の教育改革区民会議の設置に伴います諮問内容は、学校運営の基本的な課題の中に一貫教育も含み、教育委員会が包括的に承認しているところでございます。

 なお、来年度予定しております「研究モデル校」は、課題を探り研究するものでございます。

従いまして、この研究内容を教育改革区民会議に報告し、研究モデル校と区民会議の双方で検討し、最終的には教育委員会が決定すべき内容であると考えております。

 

最後に、特別支援教育に関するご質問にお答えします。まず、特別支援教育に対する認識と今後の取り組みについてのお尋ねですが、特別支援教育の基本的な考え方は、障害のある児童生徒一人ひとりの教育ニーズに応じて適切な教育的支援を行うというものでございます。障害のある子どもの教育の、新たなシステム作りや制度の再構築を目指すという点で、大きな変革が求められるものであることから、この理念の実現のためには、行政や学校はもちろん、地域社会全体で取り組む必要があると認識しております。そのため、専門機関やボランティア、NPOなど多様な人的資源との連携を目指して、インターンシップ制の活用による大学からの支援等を検討しているところでございます。

次に、国及び都に対する要望についてのお尋ねですが、これまでも都に対し、最終報告をまとめるにあたり検討が必要と考えられる事項について、要望書を提出しております。また、特別区教育長会におきましても、その旨の要望書を提出しております。財源・人材ともに十分な体制が確保できる制度となるよう、今後とも、機会を捉えて国や都に必要な要望をして参ります。

また、少人数学級制への対応を、とのお尋ねですが、心身に障害のある児童生徒に対しましては、これまでも非常勤講師や介助員を活用して、きめ細かい対応を行っているところでございます。さらに、通常学級においては、ティーム・ティーチングや少人数授業など、実質的な意味で少人数の良さを活かす学習指導の充実に努めております。教育委員会といたしましては、都に対して、教職員定数の改善や増員要求、学級維持制度の運用の拡大を要望して参りたいと存じます。

 

次に、バリアフリーパートナーに関するお尋ねですが、この制度は、区内に多く存在する教育機関の専門性や、そこで学ぶ学生の意欲、ボランティア・NPO活動に取り組む区民の熱意を、特別支援教育の理念の実現に活かすことを目指すものであります。そうした支援の際に、個々の障害についての知識や理解が必要なことは言うまでもございません。具体的な連携にあたっては、十分に配慮して参ります。

 

次に、固定制の心身障害学級のあり方に関するお尋ねですが、障害の多様化・重複化やLD・ADHD等への対応に伴い、学校ではこれまで以上に様々な支援が求められております。こうした中で、固定的な心身障害学級によらない、新しい支援のあり方の検討が必要になっているものと考えます。都の最終報告においては、児童生徒や保護者の多様なニーズに応じて選択が可能となるような、柔軟な形態が望まれるとして、特別支援教室の形態を三つ示しております。一つは、固定的に配置された教員が、週の相当数の時間、専門的な指導を行う形態、もう一つは専門的な施設・設備を備えた教室で必要な時間指導する形態、さらに、特別支援教育担当の教員が、巡回して指導する形態であります。今後、国や都の動向を見極めながら、教育改革区民会議での議論や保護者の方々の意見も踏まえ、特別支援教育へのスムーズな転換を図って参りたいと存じます。

 

最後に、関係機関との連携についてのお尋ねにお答えします。文京区心身障害教育振興協議会最終報告でも、福祉部門・保健衛生部門と連携し、就学に必要な情報を共有することで、障害のある児童への早期の対応、状況の正確な把握に努める必要があることが述べられております。教育委員会といたしましては、一人ひとりに必要な教育的支援を行うために、まず、医療・福祉分野との十分な連携を図って参りたいと考えております。

しかしながら、特別支援は、義務教育の場面だけで終わるものではございません。義務教育終了後、高等学校等への進学にあたっての教育支援や、就労の際の医療・福祉・労働機関との連携も必要になって参ります。

長期にわたる計画性と他機関との連携を目指すには、解決すべき課題も多くありますが、子どもに関わるすべての人々の理解と協力をいただきながら、多方面での支援体制の確立につなげて参りたいと存じます。