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暴力ではなく中国・韓国・北朝鮮との対話を 中国各地で大規模な反日デモが広がり、投石などの行為によって現地の日系スーパーや企業、大使館などに被害が生じていると伝えられている。極めて遺憾だと言わざるを得ない。我が党も、現地在留邦人の安全、日系企業の通常の商業活動などを保障するため、中国政府には被害の補償を含めて万全の措置を講じるよう強く求め、事態の推移を注視するという又市幹事長談話を発表した。 町村外相は、十四日の参院外交委員会で「国民の意思表示としての通常のデモと破壊活動は、はっきりと分けなければならない。いかなる理由があろうとも、破壊活動は許されない。それに対する謝罪と賠償を求めている」と答弁した。日系スーパーのガラスを割るなどした容疑者十五人は警察当局に拘束されており、中国政府には暴力行為に対する毅然(きぜん)とした対処を望みたい。 一方で、中国や韓国で反日感情が高まっている背景には、戦後六十年という節目の年であるにもかかわらず、毎年のように繰り返される小泉首相の靖国神社参拝をはじめ、歴史認識問題、自衛隊が海外で武力行使できるような改憲の動きに対する反発があることは明白である。いかなる理由があっても国家による破壊活動である戦争責任は許されない。日本政府は、「話し合いによる解決が重要」として、外相会談をはじめ中国側とのハイレベルの協議を続け、歴史共同研究についても、中国側の同意が得られれば官民による委員会を設置する方針だという。歴史認識をめぐる中国側の批判に対して「日中平和友好条約などを通じて深い反省を表明してきた。今後とも真摯に堅持していく」(高島外務報道官)という。 しかし、なぜ、日中首脳の相互訪問が途絶えたままなのか、その根源である小泉首相の靖国神社参拝の中止が先決である。従軍慰安婦や強制連行など植民地支配による加害責任の記述を減らすことになった文科省の教科書検定や、「日の丸」掲揚・「君が代」斉唱の強制につながる文科省の指導など、かつて侵略された隣国が警戒するのも当然である。日本政府が本気で隣国との関係改善を考えているとは到底思えない。「歴史を範とし未来志向を堅持する」。中韓をはじめ隣国と日本の関係改善は、侵略戦争の事実を直視した歴史認識を共有し、軍事信仰を排した憲法九条を守り、徹底した「対話主義」による信頼醸成外交でしか成し得ない。社会新報2005年4月20日号より |